この試練、乗り超えてみせます

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「咲子様、何時までここに居る予定なんですか?」 今日は圭子さんに代わり園山君が事務所に入っている。 実質、ここの仕事はほぼボランティアなので、皆、時間が空いた時に順番で事務所に顔を出す仕組みになっていた。 今日は大学生の園山君が休みのため、ウェブの管理に事務所に訪れている。 「今日は夕方過ぎまで居る予定だから、園山君は先に帰っていいからね」 園山君は圭子さんから咲子のスケジュールはちゃんと聞いていた。 「分かりました。 EOCの方に会う約束なんですよね? でも、咲子様、門限は絶対に守ってくださいね。 そうじゃないと、一人暮らしができなくなっちゃいますから」 咲子は笑顔で頷いた。 園山君の忠告は何よりも大切な事柄だけれども、でも、今は映司さんと会う事だけで心が弾んでいる。 もう、笑顔が止まりません。 園山君は仕事をするふりをしながら、圭子にメールを打った。 咲子様、心ここにあらず 今日のデートが心配です、と。
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