甘えたい日。

1/1
146人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ

甘えたい日。

一週間働いた。 もちろん頑張ったし、その分疲れた。 夕飯の材料を選びながら浮かぶのはあんたの顔で。 少し値上がりしている茄子を買った。 レンジでチンして出汁醤油と鰹節をたくさんかけよう。 お肉屋さんの揚げたてコロッケに釣られて一品増えた。 これもきっと喜ぶ。 おかえりのハグをして、ご飯を食べながら今日あったことをぽつりぽつりと話し合って、面倒くさくならないうちに洗い物も二人でして。 お風呂を溜めよう。 金曜日は湯船に入る日。 いつもシャワーでさっと洗うだけの身体も温め労ろう。 あんたが丁寧に洗ってくれるからそう思うようになったよ。 見たいテレビがないなら灯りを落として、もっと近くにいってもいい? 後ろからぎゅっとされて、今度は前から平らな胸をくっつけあって。 昔の壊れそうなほどのドキドキは落ち着いたけど、今はその分ほわっと嬉しくてホッとして、時々泣きそうになるんだ。 …言わないけど。 この触れてくれる手も顔を寄せる広い肩も、 爪を整えてくれる筋ばった長い指もキスが好きな薄い唇も。 この先も、命尽きるまで俺のだよな……? 甘えさせて。 好きで好きでたまらないから、 好きで好きでたまらないって感じさせて。 ねえ、もっと甘えさせて。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!