恨み

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 廊下を歩いていると、俺とすれ違う生徒達が『あれ!?』とか言って驚き、俺を二度見しては通り過ぎて行く。  そんなリアクションを取るということは、この世界の俺と俺とのギャップは相当凄いということなのだろう。  二年五組の教室のドアの前に着く。このクラスがこの世界の俺が所属しているクラスのようだ。何故それを知っているのかと言うと、学校に行く前に見た時間割表にクラスが書いてあったからだ。まあ、クラスは元の世界でも同じなんだけど。  緊張で心臓の鼓動をハイスピードにさせながら教室のドアを開ける。  視界に入ってくるクラスメイト達。俺の姿を見るや否や、教室内がザワザワと騒ぎ出した。  お、俺をジロジロ見るな! 恥ずかしいいい!  俺は早歩きで自分の席に行って席に座った。  すると、クラスメイトがアハハと笑い出す。 「いや、そこ篠原君の席じゃねぇぞ! 篠原君の席はこっちだろ?」  と、男子が教えてくれた。  な、何だと!? 席が違っていただと!?  俺はそそくさと男子が教えてくれた席に着いた。  恥ずかしっ!!!
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