ベタな異世界転生

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彼女をまじまじと見つめていると何か言われそうなのでこれ以上は何も考えないようにしよう…。 …と思っていたのだが、彼女の鞄に小さなピンクの人形のようなものがあったのが気になってしまった。 「なんだ、そのピンク色の…」 「む?ピンk……あー!! き、キュー!バレるから隠れてろとあれほd…で、ではなく…。 なんでもないぞ!!」 …いや、明らかになんでもなくないだろ。 というかキューって絶対そいつの名前だよな。 つーかそれで誤魔化せるとでも思ってたのかよ。 「くっ…バレてしまったのなら仕方ない…。 …こいつの名前h」 「キューよ!キュー・トーピィ。 天使やってる!」 まんまるのスクイーズみたいなピンクの奴がドヤ顔しながら人の発言遮って自己紹介したぞ…。 「なによ、腹話術じゃないし、天使っていうのも本当よ!疑わないで!」 いや、そうじゃない。 突っ込みたいのはそこじゃない。 「…天使って人型じゃないのか…?」 「うるさいわね!力失ってこの姿になってんの!今エネルギー貯めてるんだから仕方ないでしょ! そもそもアンタ初対面になんて言う口の利き方してるのよ。 こちとら天使様よ?? ひれ伏せ人間風情が!!」 いやぁ…お口が悪いのはあなたのほうではございませんでしょうか… という言葉は俺は大人なので口にしない。 「…はは…キュー、私も…人間だよ…。」 おい、俺より向こうに色々刺さってるぞ。
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