ベタな異世界転生

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「…ところで、なんで力を無くしたんだ?」 純粋に気になった。 天使なら力を失ったとは言えども 天界で自分を養うであろう。 それになんかその方がすぐ回復しそう(※偏見)。 「あぁ…その事ね。 実は今アタシたちのトップの、いわゆる女神様っていうカミサマがいきなり消えちゃったのよ。 それでみんな力を失った。 女神様が帰ってこない限りはアタシたちは天界には戻れない。」 どえらい事になってんな。 「代わりの女神様は居ないのか?」 「いるわけないじゃない。 絶対神…えーと、上の名前…なんだっけ…。………アリア様よ?代わりが務まったらパワーバランスやらなんやら面倒なことになるじゃない」 面倒とか言う理由なのか…。 というか女神様の上の名前忘れるとか大丈夫なのか? 「ともかく、アタシがなんで下界にいるかって言うのは 力を無くしたからって言うのと アリア様を見つける為よ。 幸いにも翼は残ってるし、 魔法も少しなら使えるから希望はあるわ」 ん?翼? 「翼なんて生えてなくないか?」 見るからにピンク色の体の他に 天使の輪らしきアレも 翼らしき何かも見当たらない。 魔法が使えると言うことは百歩譲ったとしても嘘にしか聞こえないんだが… 「あー!もう!信じてくん無いなら良いわよ!見せてあげる!」 そう言ったキューは何やら唱え始めた ん…?体光ってないか…? と思ったらポン、と キューの頭と背中に天使の輪と翼が…! 「…8枚って少なく無いか…?」 「…アンタ本当なんも知らないのね…」 いやだって転生したばっかだし。 …と言えるはずもなく…。 「あのね、翼の枚数は階級を表すの。 少ない枚数であればある程高いランクを示すのよ。 私の場合右に4枚、左に4枚…。 つまり天使の中では 二番目に偉いって事ね!」 …この説明を要約すると ・天界では羽の枚数で階級が決まる ・天使は4〜12枚まで階級がある ・奇数枚数はない …ん?ちょっと待て 「2枚がないのはなんでだ?」 よくぞ聞いてくれた! と言わんばかりにドヤりながらキューが説明する 「2枚は女神様にしか許されていないのよ!」 …成る程。 格差がある、と言うことか 「つまり女神様はそんだけ凄いってことなんだな」 「…アンタ絶対分かってないでしょ」 …はい、フィーリングで会話してます。
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