死神から離れるために

3/6
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
 そんな康志の前に、一人の女性が現れた。  それは、康志が高校時代に通っていた立花高校の出身者の、田村(たむら)佐知子だった。  佐知子(さちこ)は、椅子で溜め息をついていた康志に、 「ちょっと、隣……いいですか?」  康志は無愛想に、 「えー、どうぞ」  佐知子は「失礼します……」と座ると、 「あなた高校二年生の時に、一年生の須藤マヤという女性と、付き合ってましたよね?」  そのマヤという名前を聞いた時、康志はハッとして顔を上げた。  ある事を思い出したのだ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!