マリーゴールド

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 本当は――なんだろう。目覚めて直ぐ、脳内を飽和したのは昨夜の返事だ。  香澄のことだ、否定は事実だろう。嘘をつく理由も思い付かないし。  問題はその先だ。"本当は"に続く言葉である。言いきらない辺り、打ち明け難い何かがあると見える。  やはり予想は正しかったのだ。花言葉やメッセージが、何かを示唆しているとの予想は。  ヒントは既に、今までのメッセージにあるのかもしれない。  改めて、RINEを遡ってみた。だが、やはり何の変鉄もない花と言葉しか、俺の目には映らない。  今回の謎解きは、かなりの難問だ。とは言え、本日は日曜で、明日登校すれば直接答えが聞けてしまう。スッキリするのは早そうだ。 "もしかして前みたいな問題? 今までのRINEってヒントだったりする? とりあえず考えてみるけど ギブしたら答え教えてな 明日から学校行く"  返信だけ送り、一旦朝食を採ることにした。それからは、明日の準備を済ませて考えよう。    式以降、休んでいたとあり、準備に以外と手間取った。のみならず急な用事が入ったりもした。  結果、纏まったシンギングタイムを得られなかった。一応、脳内で考えてはいたが。  時刻は二十三時を回ったが、RINEの通知は鳴らなかった。忙しいのか既読すら付いていなかった。
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