短編《7月7日》加筆。

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「ハァ、…アキラ、いい、よ、もう…」 激しくクチで扱かれ、イかす奉仕に、抑えきれなくなる。 髪を撫でて、離れてもらおうとするが…フェラに集中して離れてくれない。 このままではアキラの顔や口に吐精してしまう… 「ん、アキラ、離れて…っ」 半ば強引にグイっと肩を押して離れてもらう。 「ん?なんで?イケよ」 案の定、不思議そうに聞いてくる。 その上目遣いで可愛い表情に言葉がでなくなる。 「いや…その、」 綺麗なアキラの顔に自分の汚濁がかかるなど…とんでもない、そんな嫌な思いはさせたくないし、自分が先にイくのも申し訳ないから… 心の中では答えるみずきだが、上手く気持ちを伝えることができない。 「ん?もしかしてすぐイれたいとか?」 答えないみずきにアキラは考えて聞いてくる。 「え?」 「そうならそうと言えよ、ココでする?中でする?」 湯船を指しながらマイペースに聞く。 「と、とりあえずお湯につかろうか…」 甘い言葉で誘うアキラにお湯をかけながら、風邪をひかせてはいけないので湯船へ誘う。 頭を振り冷静になろうとするが、この状況では難しそうだ…。 「オッケ、お前ホント控えめだよな、不思議」 BOUSでこんな状況なら身体を洗う前には襲われてるのに。 全然手を出そうとしないみずきを見て不思議そうに呟きながら湯船へと入る。 「……、慣れていないから…すまない」 アキラの横に遠慮気味に湯に浸かりながら答える。 2人きりだと、どのタイミングで誘えばいいのか分からないみずき。 「え?BOUSでの知識を使えばいいだろ?風呂のシーン思い出して…」 「俺は、強姦シーンが多かったから…」 「それでいいじゃん」 「いや、大切なひとに乱暴なことはできないから」 「オレはいいよ、慣れてるし」 そう笑いながら囁くアキラ… 「…そんなことに、慣れないで欲しい…」 「ふ、優しいよな、お前は…」 こんな優しくて真面目でいいヤツ… オレに合うはずない… この身体に飽きたら、きっと、お前も去っていくんだろうから…今を楽しめばいい…。 「キテ…」 みずきの首筋を撫で微笑みながら誘う。 「アキラ…」 「……抱いて、みずき」 妖艶なアキラにすべてを奪われる。 「っ…あぁ、愛してるアキラ、ずっと…」 「ん、ありがと…」 そうして、熱く身体を重ね合わせる2人… 想いの先は…決して交差することはないけれど… 甘く濃厚なその時を共に過ごしていく…。 風呂から上がると、アキラは飲み物を用意してくれて、一緒に飲み、何気ない会話をして、一緒にベッドで休む。 その全てがみずきには貴重なことで、一瞬一瞬を大切に刻み… 大好きなアキラ宅で… 今までで、一番幸せな誕生日を過ごせたみずきだった。 《7月7日》終
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