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もうだめと思うのに、だめじゃない身体になる。
自分もどうかしてるけど、でもそんな風にする彼にも悔しくなってしまう。
彼を確認すれば、驚いたような顔をしていた。
自分を求める動きも暫し止め、まじまじと凝視される。
「あ、えっと…」
思わず口にしてしまったけれど、流石にちょっとまずかっただろうか。
さっきのは言葉の綾-訂正しようとして、こちらを見詰める彼の双眸が不意に狭まった。
「そんな事初めて言われた」
愉快そうに笑われて、泉夏は焦ってしまう。
「ご、ごめんなさい。そんな風に今まで思った事もないけど…でもなんか大学の時の先生と少し、違うかなあって思ったり」
自分で言い出しといてなんだけど、急激に恥ずかしくなってしまう。
この話題はもう終わりにしようとすれば、逆に話を振られてきた。
「どんなところが違うって泉夏は思うの?」
「えっ…どんなって」
二度もは、なかなか言いにくい。
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