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暗闇の中、火に照らされて目の前に広がった景色は、酷い有様だった。
怜華は血の気が引くのを感じながら後ずさる。
美鶴は無言で怜華の前に立ち、目の前に転がるおそらく人の亡骸のそばに膝をついた。
「……爆発で焼け死んだか」
焦げたのそれに目を移しそう呟いた彼の背を見ることが出来ず、怜華は吐き気を催しながら部屋に戻る。
「どうしたの?」
声を掛けられ、そちらを見ると女の子が立っている。
「にっ逃げるよ! 早く!!」
怜華は美鶴の元に戻って腕を掴み、女の子を連れて家の裏口に向かって走り出した。
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