エピソード1

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周りを見渡し、叫ぶ。 見渡しても見渡しても 真っ暗で余計に焦る。 身体だけじゃなく、声までもが震えてきた。 「誰もいねえのかよっっっ!!!!!助けろよ!!!!!!」 焦る。焦る。助けてくれ誰か。誰か。 1人は嫌なんだ。誰かっ。 俺の願いは虚しく、自分の声がただ、小さく響くだけだった。 「....ちくしょう...。なんで俺がこんなめに.....。」 叫ぶのをやめ、項垂れる。 数時間?数分かは分からない。 時計はないのでどれくらい経ったか 分からないが長い間そうしていた気がする。 そのおかげか、少しずつ 冷静さを取り戻してきていた。 とりあえず焦っても仕方ないと 状況を整理しようと 頭を抱えて、考える。 確か昨日は学校から帰宅して 母親の料理を食べて お風呂に入り、ベッドで眠ったはずだ。 何故だ?寝ていた筈のベッドもない。
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