掃除編-1章:あいつは生意気な家政夫

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「ハニー、朝から君の素敵な顔が見られて嬉しいよ。朝からなんの御用かな?」 Cinderella社のオフィスに一人でコーヒーを飲んでいたMr.Pinkが彩響きを迎えてくれる。改めて見ても、この社長も変わったところばかり…ではあるが、今はこの変な洋服センスの持ち主のことを探索している場合ではない。ソファーに座った彩響は軽く挨拶をして、早速本題を切り出した。 「Mr.Pink。恐縮ですが、家政夫を変更したいです。」 「おや、どうしたのかな?彼がなにか無礼なことでも?」 「まあ…おそらくお互い合わないタイプかと思います。別の人に変えてください。」 河原塚さんとどんなやり取りをしたのか、ここで詳しく話をするのも正直面倒だと思った。なにより、早くこの件を解決して家で寝たい。どうせなら、家政夫さんが綺麗に整えてくれたベッドの上で…。
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