64人が本棚に入れています
本棚に追加
/164ページ
ここまで聞いた成の目が大きくなる。しばらくそうやって彩響の顔を見て、突然立ち上がった。彩響が驚いて彼を止めた。
「なに、なにするの?」
「当たり前だろ、そのクソ野郎ぶっ殺しに行くんだよ!どこで会ってきた?」
バイクのキーを手に取り、成が玄関に駆け出す。彩響もその後ろを追いかけ、成の手を引っ張った。成がこっちを振り向いて叫んだ。
「離せ、彩響!そんなやつ俺が殺してやる!」
「待って!!今更行っても誰もいないよ!」
「じゃああの出版社に行ってやる、どこだよ!」
「お願い、落ち着いて…私を一人にしないで!」
最初のコメントを投稿しよう!