掃除編-2章:バイクの王子様

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掃除編-2章:バイクの王子様

「佐藤くんー!!今すぐ来てー!」 名前を呼ばれた男が急いで彩響のところに走ってくる。予想していたかのように、彼が大量のファイルを机に下ろす。 「峯野主任、昨年の撮影コンセプトの資料集めてきました!」 「ありがとう、それ忘れず持って来て。あと、申し訳ないけどコンビニでなんか適当に食べられるもの買ってきてくれる?領収書も忘れずに。」 「もちろんす!主任、昨日の4時に俺とおやつ食べてそれ以来っすね?ぱぱっと買ってきますんで!」 佐藤くんの声にぱっと時計を見る。時間はもう朝の11時で、昨夜からご飯どころか水もまともに飲んでない気がする。もちろん寝てもいない。彩響はあえて目をそらし、時計を見てみぬふりした。時間を意識した瞬間から眠気と空腹が襲ってくる。忘れろ、今は仕事中だ。今は仕事中だ! 「パンとミルク買ってきました!」 「分かった、じゃあタクシー呼んで!私一階に降りてるから荷物持ってきて!」
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