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「じゃ、私そろそろ行ってくるね。」
掃除を終えた彩響はカバンを手に取った。成も彩響と一緒にリビングへ出てきた。
「お、行くのか。夕飯はどうするの?」
「家で食べます。」
「じゃなんか作って待ってるよ。連絡してくれ。」
「うん、分かった。」
そう言って、彩響が玄関で靴を履く。その瞬間、なにか強い力で引っ張られ、カバンを落とした。彩響をギュッと抱きしめた成が顔を近づけてきた。
「ど、どうしたの??」
「あのさ、今更だけど、確認したいことがあって。」
そう言って、成が彩響のネクタイを引っ張る。近い距離で成が話を続ける。
「先日、Mr.Pinkのオフィスで、俺についていろいろ話ししてたんだろ?」
「え?あの…聞いてたの?」
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