64人が本棚に入れています
本棚に追加
あー、別の人選べば良かった。
彩響の頭の中にはもうこの言葉しかなかった。イライラする気持ちを温かいお茶で抑えてみるが、やはり腹の立つものは仕方ない。彩響はあえて丁寧な喋り方で返事を返した。
「河原塚さん、もう勝手にしてください。私は仕事で忙しいし、あなたのルールなんか知ったことじゃない。だからこの話はここまでにしましょう。」
「今絶対『あー別のやつにしておけば良かった』、とか思ってるんだろう?騙されたつもりで、一回だけ俺と掃除しようぜ。きっとすごいことが起こるよ。」
「なにが起こるって言うんですか?ただ家がちょっと綺麗になるだけでしょう?」
「違う、絶対なにかが大きく変わる。そう、きっとすごい未来が待っているってば。」
最初のコメントを投稿しよう!