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コーヒーをガブガブと飲みながら長いあくびをする。業務が多すぎて一瞬忘れていたが、家に帰る時がやってくると、あの生意気な家政夫のことが思い浮かぶ。すると今まで普通に飲んでいたコーヒーの味が突然まずくなった気がした。
(お金払ってこんな気持になるなんて、やっぱりなんかおかしい。)
会社の正門を通り、しばらく駅の方をじっと見ていた彩響は結局反対方向へ動き始めた。彼女が向かう場所は家ではなかった。
そう、それは…。
「ハニー、朝から君の素敵な顔が見られて嬉しいよ。朝からなんの御用かな?」
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