彼とチューベローズに溺れて

11/26
前へ
/26ページ
次へ
────あれから幾月も経ったというのに……。 ダメ。 これ以上彼に触れあっちゃダメ! 頭の中で激しく警告音が鳴り響く──。 頭では解っているのに……心が彼を求めてしまっているのだ。 お願い! 誰か私を止めて! だが、コップから溢れた水はもう戻せない。 何処にいるの? 会いたいよ……。 いつの間にこんなに彼に溺れていたの? 彼への気持ちに気付いてしまった私はもう…… 止まらない。 ────止められない。 「会いたい……彼に。」 昼間の誰も居ない家で一人泣き崩れてしまう。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加