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「……いつもそこで座ってらっしゃるから、」
口に出しては言いづらく、語尾が小さくなるのが自分で良く解る。
……お願いだから察してくれ。
「あ、あぁ……。
そうですよね。私みたいな男が毎日居たら気になりますよね。
あ、ですが安心して下さい! 決して怪しい者じゃありませんよ! 」
男にこちらの言いたい事が伝わったようで、身振り手振りを加え少し慌てている。
当たり前だ。
だが、怪しい奴だって自分から「私、怪しい奴です! 」なんて名乗らないでしょうが。
よし、ここは単刀直入に言わせてもらおう。
「その……、いつもハナのことを見ているようですし……」
───そう、男はいつも娘を見て微笑んでいるのだ。
悪意がないのかもしれないが、親としては非常に不信感が募る。
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