第三十一話

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第三十一話

 あの人は、幻だったのだろうか?誰にも必要とされず、一人泣いていた自分が自ら作り出した夢。そう思うには、すべての思い出が生々しく、初めて触れられた身体の芯は、会えない痛みとともに甘い痺れを持って疼きだす。会いたい。もう一度名前を呼んで、夢などではないと笑ってほしい… 
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