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翌朝
慌ただしく仕事と学校に出かけた
ジャックと子供たち
今、家にいるのはパム一人
静かな時間が過ぎていく
目一杯お陽さまがあたる庭先で
洗濯物を干しながらふと思う
ーあの子たちがこの家に来てから
もう何年経つのかしら…不思議ね
あの時から……
一生ジャックと二人きりだと
思っていたのにー
暖かな光の下で幸せを感じている
その時後ろから人影が近よった
「おはようございます、奥様」
家政婦のサリー、何か嬉しそうな
様子のパムに声をかける
「どうかなさいましたか?」
雲ひとつない空を眺めるパム
「今日も素敵な一日でありますようにお陽さまに祈ってたのよ」
「でも、直射日光はお肌の天敵
美人が台無しですよ」
「まぁ、サリーったら…」
二人の笑い声が優しく響いている
三人が通う学校、今は昼休み中
校舎の片隅にある公衆電話
「うん、それでサーニンに早く
知らせなきゃって思って…今週は
帰って来れるんだね」
嬉しそうなマックスの声
電話の相手はクレーマー家の三男坊サーニン、彼は騎手になるために全寮制の学校に入っている
久しぶりに話しが弾み、まだ話し足りない様子のマックス
休み時間ギリギリで電話を切る
午後の授業中の鐘が鳴り慌てて
教室に走って行く
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