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「変な意味じゃなくて
彼が生きてく為にはあんたが
必要だってことよ
お互いに好きな女性ができても
それは変わらないと思う」
アンジーをじっと見つめ言う
そんなことを言われなんと言えば
いいのか分からず固まってしまう
「アンジーはグレアムのことが
グレアムはアンジーのことが
大好きだってことでしょ!」
二人のやり取りを聞いていた
マックスが笑顔で言った
「なんだ!弟君の方がよっぽど
わかってるじゃない!」
ダナに誉められ照れるマックス
「アンジー座ったら?
もうすぐ料理来るから」
マックスに言われ静かに座る
グレアムのピアノの音色は
優しく流れています
「ごちそうさま」
「見事な食べっぷりね、兄貴の方は食欲ないみたいだけど」
二人の皿を見渡す
「俺は味わって食べてるの」
ダナの前にデザートのケーキと
紅茶が運ばれて来ました
「あなたの方こそ、その細い身体によく入るね」
嫌味っぽく言うアンジー
「ねぇ、ピアノ弾くのも
お腹空くのかな?」
二人に訊ねるマックス
「さあ、どうなのかな?
本人に聞いてみれば?」
素っ気なく答えるアンジー
「ずっと弾いてて
疲れないのかな?」
矢継ぎ早に訊ねる
「彼にとってはピアノは
心の叫びなのかもね」
ダナが答えた
ー心の叫びかぁー
そっとグレアムを見るアンジー
「じゃあ今日はあたしの奢りね」
紅茶を飲み終えたダナが言う
「でも…」と声を上げた二人
「代わりにあんたたちの
お父ちゃんにお酒奢ってもらうから気にしないの!」
顔を見合わすアンジーとマックス
「ごちそうさま」
「ごちそうさまでした」
「そうそう、子供は素直が一番」
そう言って席を立ちグレアムに
目で合図をおくるダナ
それに気づいて同じく目で合図を返すグレアム
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