幸せの日々ーアンジーの憂鬱ー

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夕食後、暖炉の前に佇むアンジー シルクのように細い銀色の髪 憂いを秘めたグリーンの瞳 その立ち姿だけでもまるで映画の ワンシーンになるほどの美青年 リビングに座り食後の珈琲を飲む ジャック、グレアム、マックス 「アンジー、何かあったのか?」 いつもと様子の違うアンジーを 心配そうに見ながら話す  「ジャック、あのね フーちゃんがさぁ…」 まるで内緒言を言うように小さな 声で話すマックス パムが珈琲を持ってやって来た 「それ、アンジーのでしょ 僕が持って行くよ」 珈琲を受け取るとアンジーの隣に行き、その珈琲を手渡すグレアム それを黙って受け取るアンジー 暖炉の炎を見つめたまま呟く 「なぁグレアム、お前 何とも思わないのか…?」 「フーちゃん家のこと?」 同じように炎を見つめ訊ねる 「いろんな思いが詰まってるだろ ちび二人もだけどお前にとっては 特にさ!」 隣に立つグレアムを見ながら言う 「確かにね…」 微妙な表情で答えるグレアム しばらく無言の二人 ーほんとそうなんだよね… 僕にとっては心が安らげる場所 きっとサーニンやマックスもだよ でも、それは彼女の笑顔が あるからだよ、そうだろう アンジー、お前にとっては 特にね!ー
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