幸せの日々ーアンジーの憂鬱ー

9/18
前へ
/18ページ
次へ
[ファミリー]の店内 ピアノの旋律が優しく流れる 入り口のドアが開きアンジーと マックスが入って来る 席はほとんど埋まっていた 「ほら、あの奥が空いてるよ」 一番奥の席に座ると人影が見えた「同席していいかしら?」 テーブルの前に立つ妙齢の女性 トリスタンの歌手のダナ 「どうぞ座ってください」 マックスが笑顔で言った、隣に座るアンジーはなぜか憮然とした顔 「あら、ずいぶん不機嫌なのね グレアムと喧嘩したの?」 アンジーに顔を近づけ訊ねる 「あのさ、どうして そんな発想になるわけ?」 ダナの顔の前で両手を振り回し キツい口調で言った 「いつもそうでしょ?」 少しからかうように答えた 「今は奴のことじゃないよ」 真面目な顔で言うアンジー 「ならいいけど、知ってる?  あんたと上手く言ってない時 彼のピアノの音色、 不機嫌なのよね!」 「どういう意味さ、それ!」 思わず上目遣いにダナを見た 「彼もあんたのこと 愛してるからよ🎵」 ダナの言葉に椅子から立ち上がる
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加