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その光景を見た途端…
「こりゃ遊べないな〜響ちゃん♪」
ニシシ…と歯を見せて笑う内藤先輩
でも私は選抜関係ないもんね!
稽古しに来たわけだし
たぶんミーハー?英雄見に来たわけだし
時間あれば遊ぶ機会あるし
…うん…たぶん…
小上がりの所では
ここの監督と父さんが話している
ジャージ着た男女マネージャーが
私達の所へとりあえず着替えて来て
言われて防具一式と竹刀一式以外は
道場の入口に固めておいて
男女別れて案内される
女子更衣室の和室…
中3の先輩達…いつもなら
女子更衣室でぺちゃくちゃと
着替えんの遅いのにその日は
私よりも早かった
「さっ!響ちゃん行くよ!」
女子三人の中3の中で一番
熱心な先輩が私を促した
異常なまでの張り切り…
真っ白の袴翻して走る廊下
だんだん近くなるまた道場の
高校剣士たちの気合と竹刀の音
黙想のあとすぐに面付けっ!
父さんの指示が飛ぶ
「はいっ!」
ざっと1列に並んで内藤先輩の
指示で黙想…そして正面、
その上の神棚、etc……座礼
素早く面を着けた
紹介も無いままに私は女子の先輩達と
共に女子の隊列にほうり込まれた
「あれ?君…」
東雲と刺繍されたゼッケン
あっ!女子団体戦の大将の
お姉さんだ!
読み方知らないけど
ひがし…くも?
「東雲っ!
そいつ小学生で山口先輩の
お子さんだぞ!泣かすなよ!」
監督の松本先生の声が飛んだ
「はぁーい」
なんだかホワホワした声
変な感じ
泣かすなよ!なんて言われて
舐められたく無い
「お願いします!」
私は臆することなく
切り込んでいった
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