25人が本棚に入れています
本棚に追加
------------------------------
--------------------
----------
舞台はとある高校。
昔犯罪に巻き込まれて対人恐怖症を持つ1人の少年。
飛べない鳥は地べたを這いずることしかできない。
みんなが自分を見ている…そんな感覚に息がつまる。
笑い声はあざ笑っているように聞こえ、
その視線一つ一つが蔑んだように感じる。
友達なんかできない。
自分のことが好きでないのだから。
他の人なんて好きになれるわけがない。
そんな中、不良に絡まれている1人の少女を発見する。
居合わせてしまった少年は不良から少女を助けることになった。
無我夢中で手を取り逃げ回る。
なんとか撒いた後、少女が声をかける。
「助けてくれてありがとう。」
屈託のない笑顔は自身が存在してもいいという証明になった。
少年のことを知り、一緒になって泣いて一緒になって笑う少女。
いつしか少年と少女は距離を詰めていく。
それから、自分の周りに様々な人が集まり始める。
自分のことを考えてくれる義姉。
孤独なのを心配してくれる友人。
友達作りが得意な友人の恋人。
父と母。
そして、1人の笑顔の可愛らしい少女。
自分に向けられていた視線は
蔑みでも哀れみでもなくとても暖かなものだったと少年は知る。
飛べなかった鳥はそこにはもうおらず、
自由な空の青と様々な仲間たちを知った。
そして…
そんなたくさんの人の温かさを届けてくれた少女のことを少年はいつしか…
----------
--------------------
------------------------------
最初のコメントを投稿しよう!