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アンナの遺書
私は彼に愛されたかった。
でも彼は 母を愛した。
おこぼれの愛なんていらない。
全ての愛が欲しかった。
今では毒草なんて 裏市場で簡単に買える。
適当な理由つけて 袋詰でもらったの。
オニオングラタンスープ 紅茶 オートミール ミルク
一気に入れたら怪しまれるから
小間切れにして入れたのよ。
「ありがとうアンナ」なんて、感謝の言葉は日に日にやつれ
滑稽だわ。犯人はここよ。あんたの娘よ!!
なかなかしぶとかったけど 1ヶ月ぐらいで逝ってくれた
彼は狂ったように嘆き悲しんで
いつしか私を殴った 蹴った 罵った
でもいいの。
彼は私を見てくれる。
彼といるのは、私だけ。
殴られた分だけ 蹴られた分だけ 彼の手が足が私に触れる
その痛みまでも たまらなく快感なの
靴を投げた彼の顔も 私だけが独り占め
あぁ だんだん手がかじかんできた
最後に彼に殴られたかった
でもいいの。
私がここで死んでしまえば
私の記憶は彼の脳裏で 罪悪感は心の中で
永遠に生き続ける 永遠に彼は私のもの!!
なんて幸せなのかしら!!!!あはははははははははははは!!!!!!!
最後のマッチよ。早く燃え尽きなさい。
私の横で 無残に転げ落ちなさいな。
これは、少女の上着ポケットから見つかったらしい。
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