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つくづく俺は馬鹿だった。俺があいつを食ったことは間違いなかったが、問題はあいつが言っていた能力とは何かがわからなかった。俺は馬鹿なりにとことん考えた。その結果引っかかることがあった。あいつは少しの肉を食べただけで能力が出るようなことを言っていたのに、俺は全部の肉を食っていたと言うことだ。つまり俺は人の肉を食えるようになったのでは?そう考えた。
そこで実験をすることにした。
俺の学校には全国に知れ渡るくらいの美貌を持つ男がいた。そいつは自分を推してくれている女たちに対しては完璧人間のように演じていた。しかし、俺のことは他の奴らと同じ、いやそれ以上にいじめてきた。校内の女を操り、陰湿に弄んできた。こいつ以上に殺したい奴もいたが、とりあえずは実例が欲しかった。
今日もいつもの如く化学準備室に呼ばれた。食うのは一瞬のうちだった。今回は意識のある状態で食べたので人を食べる感覚がわかった。非常に美味しかった。味は俺の語彙力では表せない、よくわからない味。それでも美味しい。ものの数秒で昨日と同じ模型が完成していた。意識があってもなくてもこうなった。
ただ一つだけ昨日とは違う変化が起こった。
俺は物凄いイケメンになっていたのだ。
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