✾✾初恋の思い出

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「当たりでしよ?そうだと思ったんだ。だってキミ……真面目で不器用な感じするもんね」 楽しそうにケラケラと笑う彼女に少しムッとするけど、彼女がいっていることはほぼ正解だ。思わず苦笑いする。 「君はなんでもわかるんだね……なんでわかるの?」 「いったでしよ?キミのストーカーだからだよ」 ふわりと微笑む彼女の顔が僕の胸の奥をむずがゆくする。 「そうだったね……僕は答え合わせをしないとモヤモヤしてテスト勉強どころじゃないから大変なんだ。だから教えて」 『わたしはただ……キミの本当の笑顔が見たいだけだよ』あの言葉の意味を僕はどうしても知りたかった。 「……言葉のままだよ」 「言葉のまま?」 「だってキミはいつも誰かの顔色をうかがって本当の自分を隠しているから……顔は笑っていても本当のキミはどこか本当の自分に気づいてほしい、見つけてほしいって思ってるんじゃないかなって……だからね、わたしが本当のキミを見つけたよって伝えたかったの」
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