1. わたし、幽霊になっちゃった

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1. わたし、幽霊になっちゃった

この顔、結構好きだったな…。 美人ってわけじゃないとは思うんだけど、 なんか、愛嬌っていうの?  憎めないって言うか、 ほっとけないって言うか、 とにかく自分では気に入ってたんだよね。 この顔・・・。 どのくらいの時間が経ったんだろう。 こうして自分の顔を眺めてると、死んでるだなんて信じられない。 そう…。 私、幽霊になっちゃった。 3日前、学校の帰り 雨に降られて、その夜熱を出してから ずっと寝込んでたんだけど、気がついたら死んじゃってたらしく こうやってフワフワ自分の体の上に浮かんでた。 あーあ・・・もうすぐ夏休みなのに。 亮太君とプール行きたかったなぁ。 お母さんとお父さん、悲しむかな…。 ・・・・・ぐす。。。 ま、いつまでもクヨクヨしてたってしょうがないし。 とっとと天国にでも行きますか。 って、どうやって行けばいいの? 天使が迎えに来てくれたりしないのかな? さっきからこれ以上浮かばないし・・・。 なんかコツがあるのかな? ・・・ふん! う~~~~ん・・・・・・・・・・・(ポン!) お! やった! なんか抜けた感じ! 体が軽くなった! あれ? なんか今 私の死体、動かなかった? (ふわ~~~~っ) え?あくび? え? 起き上がって・・・部屋を出て行こうとしてる! わたし、死んだんじゃなかったの? ちょ、ちょっと! 待ってよ! 待ってよ、わたし~~~~!!!!!!
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