another1 子供

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  ライト、シャイニング、ダーク、ファイル、ファントム、シルバーの面々は頭を抱えていた。  原因は竜そっくりな子供だ。  いや、語弊だ。  竜そっくりな子供ではなく、目の前の子供が竜本人なのだ。  しかも、これまでの約二十数年分の記憶がない。 「まさか、こうなっているとは……。」 とライトはため息を吐く。  いつまでたっても竜が起きて来ないことに心配になったライトは竜の部屋に行った。  そしたらいきなり襲われたが、説得したのだ。 「………。」 竜は黙ったままだ。反応は薄い。  普段の彼を知っている者なら、あまりの違いに驚くだろう。  ファントムとシルバーも驚いていた。  おそらく、時期的に殺戮マシーンだった時だろう。 「それぞれ交代で竜の面倒を見るしかない。」 とシャイニングは言う。 「また、封印をかけないと。」とダーク。 「封印を掛けなかったら、どうなるのですか?」 とシルバーが聞いてきた。 「敵と判断した瞬間に殺します。今は命令を上書きしたので、おとなしくしていますが。」 とライトは言った。 「他の奴らにはどう説明する。」 とファントム。 「羅刹にはまだ言ってない。何をするか分からないからな。時間稼ぎにしかならないだろうが。」とシャイニング。 「会社には最近あまり、顔を出せていなかったからな。竜は。」とダーク。  突然、誰かのお腹が鳴った。  竜からだ。 「………。」 それでも竜は黙ったままだった。
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