another4 母親代わり

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another4 母親代わり

「え?母さん。子供になったの?」 と聞き返すマナ。 「………。」 ファイナルの隣、羅刹のひざの上に乗っている竜がマナを見る。 「じゃあ、私が母さんだね。」 と竜を抱き抱え、笑った。 「………うん。」 と竜は無表情だが珍しく同意した。 「………。」 そして竜はマナの服を握りしめていた。  竜の部屋。  マナは鼻歌まじりで昼食を作っている。  竜が人前に出られないのは、人を殺してしまう可能性がある。  周囲を敵だと思っているために襲ってしまうのだ。  それから3週間後。  今日は竜の御披露目会だ。  白いフリルの付いた服を着せて、マナと共に座らせた。  事前に告知しておいたので、客が倍以上来ていた。  うっかり近付き過ぎて、襲われそうになった部下たちもいたが、マナが捕まえてくれている。  竜は恥ずかしいのか、顔をうずめてマナに捕まっていた。  社員たちは遠くから見ているしかない。  それでも何か残しておきたいのだろう。  社員たちによる写真会が始まった。  竜も堪らず逃げ出そうとするが、逃げ出せなかったのは言うまでもない。
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