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グリンはそういうと、作りかけのお弁当にデザートの赤い木の実を入れた。
「だってね、グリン。森の動物の大人たち、ゴミ山が出来たのは、グリンのせいだろうって言うんだ。違う、ゴミ山なんて知らない、って言っているのに、グリンのせいに決まっているって」
「悪いことが全部オレのせいなら、あいつらは安心なんだろ」とグリンは言った。
「なんでグリンのせいなら、安心なの?」
ニッキは頭を振るのをやめて、お弁当を覗きに来た。
「アイツらはオレの事が嫌いなんだから、嫌なことがオレのせいでも、嫌いな理由が増えるだけだからな。オレだってアイツらの事なんかスキじゃないんだから、オレの方だってアイツらの事が嫌いな理由が増えるだけだ」
「ふーん。よくわからないけど、嫌なことをグリンのせいって言われるのは、ぼくはイヤ」
ニッキは首を傾げて、「お腹すいた」というと、お腹に手を当てた。
虹色の羽のレインが、「ぴっ」と鳴くと、グリンの頭のてっぺんに生えている木の芽をつついた。
「お弁当、完成した? いつ食べる? どこで食べる?」
ニッキは怒っていたことを、もう忘れてしまったようだった。
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