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戸棚から木をくりぬいて作ったカップを取り出す。特大がひとつ、普通サイズがひとつ、小さめサイズがひとつ、そしてミルクカップ位の豆サイズがひとつ。
やかんがシュンシュンと音を立て、白い湯気が立ち昇った。
「どれ、もういいかな」
カメレオン店長は大きなポットに乾燥させたクリドルの葉っぱを大きなスプーンに一杯入れて、お湯を注いだ。小さく縮まっていた葉っぱが大きく広がると、いい香りが湯気と一緒に立ち昇った。
「ほーっ」とニッキがお風呂につかったときのような息をついた。
「おや。ニッキは何かあったのかな?」カメレオン店長は言った。
「おおありだよ!」
ニッキがどん、とテーブルをたたいたので、コップの中で、お茶がちゃぷんと揺れた。
「まあ、お弁当を食べながら話そう」
グリンはお弁当の包みを開いた。ニッキのお腹がぐう、と鳴って賛成した。レインもグリンの頭からテーブルの上に飛び降りた。
「あのね、森の動物たちが、森に出来たゴミ山は、グリンが作ったんだろう、って言うんだ」
ニッキは大きなおにぎりを手に持ってかぶりついた。
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