ニッキ、怒る

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 「ほーう」カメレオン店長が目を見開いた。「ゴミ山が出来たらしいのは、喫茶店のお客さんが話していたよ。だけどどうしてグリンがゴミ山を作ったってことになるんだい?」  「知るもんか!」 ニッキはさっきよりも大きく、がぶりとおにぎりに噛みついた。 「グリンはね、動物たちは、森に起こる悪い事がみんなグリンのせいなら安心するんだろ、って言うんだ」  「うーん」  カメレオン店長は答えに困ってうなった。  ニッキはおにぎりをゴックンと飲みこんだ。  「ボク、ゴミ山の持ち主に文句言う! お前のせいで、グリンが悪者にされてるんだぞって言ってやるんだ!」  グリンはお腹の中がくすぐったくなって、椅子の上で丸い体をよじった。ニッキがグリンのために怒ってくれたので、嬉しかったのかもしれない。  それから「だけどゴミ山の持ち主は、ゴミ山を持っているだけだろ」と、グリンは言った。  ニッキは口をとがらせたままだったけれど、「うーん、それもそうだね」と言った。  「それじゃあ、ゴミ山がどんなか見てみたい!」  今度は、ニッキは興味で目を輝かせた。  「オレもそう思う」とグリンは言った。 b6382050-af78-4f79-b041-2c2a0df2f3ecイラスト:熊野菜名様
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