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リードッグは自慢そうにうなずいた。
「なんだ。ゴミじゃないのか。オレたちはゴミを見に来たんだ。ゴミ山があるって聞いたから」
「ああ、動物たちはここをゴミ山って言っているみたいだ」
リードッグは悲しそうな顔をした。
「何度、ゴミじゃないって言っても、分かってもらえないんだ」
「何度、グリンが作ったゴミ山じゃないって言っても分かってもらえないんだ」
「オイラの大切なモノの山なのに?」
「そう。グリンがワルモノにされているんだ」
「そりゃあ、悪かったな」
「ねえ。これ、壊れてるよ」
「壊れてるな」
「使ってるの?」
「いいや」
「ゴミじゃないの?」
「ゴミじゃない」
「壊れてるのに、なぜにここに置いておくの?」
「言っただろ。大事なものなんだ」
ピピッとレインが鳴いた。レインは山のあちこちをちょんちょんと歩き回り、モノの中に頭を突っ込んでいる。
「レイン、なにか見つけたの?」
と、言って、ニッキはレインがくちばしでコンコン、と叩いているものをモノの山から引っ張り出した。
「あ! これ、レインのだ!」
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