彼女との出会い

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茶色に染められた長い髪の毛。 手首、足、首までもが全て細い。 細い──のではなく、恐らく彼女自身が小さいのだろう。 日本男性の平均身長より高い170以上ある俺と比べると、155ぐらいか? 否、10センチぐらいの高いヒールを履いているから実際はもっと小さいのだろう。 小さな耳にはたくさんのピアス。 キラキラと輝き、それ何ていう部位?と聞きたくなるような場所まで開いている。 まだ夏ではないが、暑い時期。 黒のハーフパンツでスラリとした細い足を出し、半袖のパーカーを来た彼女。 普通だったら。 キャバクラのねえちゃんだろうな、とか思うだろうけど。 彼女の細くて白い手首には、くっきりと残る赤い(あざ)のようなものがあったのだ。 ──まずい。 下半身が疼いている。 裏の顔が出ないうちに、煙草を吸って落ち着くんだ。 先に吸い終わらせた彼女はパーカーのポケットから煙草の箱を取り出し、もう一本加えて火をつけたようだ。
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