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俺は彼女を連れてマンションへと向かった。
歩いているときの会話は無い。
それで良かった。
「見ず知らずの人間に着いてきたということは、それなりの覚悟はあるんだろうな」
俺は助けるつもりは、ない。
「ある」
真っ直ぐと俺を見てそう言った。
そして慣れたようにパーカーを脱ぎ捨て、下着を晒す。
俺はゆっくりと近づき、俯いた彼女の顎を持ち上げる。
少し潤った瞳。そうか、怖いのか。
もっと怯えろよ。
彼女はすべてにおいて小さい。
顔も、鼻も、唇も。
そっと頬に指を滑らせ、そのままぷっくりと形のいい唇に触れた。
ゆっくり、ゆっくりと。
顔を近づけて唇を重ねる。
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