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プロローグ
目が開き
ため息をつくと、下に降りて台所の椅子に腰を降ろした。
「智也、おはよう」
母がガス台で、味噌汁を、かき回している。
「おはよう」
不機嫌に挨拶を交わすと
「父さん、明日、出張先から帰るそうよ」
「うん」
僕が頷くと、
「それでね、」
振り返る母に
「行くよ」
「えっ?」
僕は面倒くさそうに
「外に食事に行く話だろ?」
「そう、うん」
食事を済ませランドセルを背負い、僕は
「いってきます」
そう言うと、いつもの通学路を歩く
前を歩く、おじさんは、もう少しで、つまづく、
あの女子高生は、あの丁字路でスマホを開く
あの曲がり角でランニング中の高校の野球部が通る
何度も見た光景だ…
そして僕は、学校で殺される。
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