4月24日

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ベッドから飛び起き階段を駆け降りると母は、味噌汁をかき回していた。 「おはよう智也」 「母さん!僕、殺されるよ」 母は不思議そうに見たあと、クスと笑い 「怖い夢でも見たの?もう五年生なんだから、しっかりしてちょうだい」 「夢なんかじゃないよ! 本当だってば」 「もういいから、早く座って食べちゃって、学校に遅れるわよ」 のんびりした母にヤキモキしながら 「ちゃんと聞いてよ! 僕、ピエロのマスク被ったヤツに殺されるんだってば、夢で、夢て言うか、とにかく、殺されるんだ」 母は、ふーとタメ息をつくと 「智也! いい加減にしなさい! 母さん怒るよ、ちゃんと貴方は生きてるでしょ、もう寝ぼけて」 「違うんだって」 僕は泣きそうになりながら説明をしようとするが、どう説明しても、こんな話、理解出きるわけないのは当たり前だ。 母に分かって貰うのを諦め、僕は仕方なくテーブルにつくと 「父さん、明日、出張先から帰るそうよ」 僕が何も答えないと母は 「それでね、外に食事に行こうと思うの、いい?」 「わかったよ」 僕は不貞腐れたまま、そう答えた。
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