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外に逃げてもダメ、部屋に隠れてもダメ、どうすりゃいいんだ、
疲れた顔で台所の机に腰掛けると
「智也。おはよう」
母がガス台で、味噌汁を、かき回している。
またか…
不機嫌に挨拶を交わすと
「父さん、明日、出張先から帰るそうよ」
知ってるよ…
僕が頷くと、
「それでね、外に食事に行こうと思うの」
そう振り返る母に
もう、うんざりだ
「わかったよ、ごめん、もう学校にいくよ」
「そう、うん」
苦悶の表情なまま、ランドセルを背負い、僕は
「いってきます」
そう言うと、いつもの通学路を歩く
前を歩く、おじさんは、もう少しで、つまづき、
あの女子高生は、あの丁字路でスマホを開いた
あの曲がり角でランニング中の高校の野球部が通る
なんなんだよ…
学校につくと浩介が話かけてくる
「おっす智也。知ってるか?」
もう、いい。
僕は返事もせず、教室をあとにしようとすると
「おい、どこ行くんだ?智也」
浩介が心配そうな声をかけるが無視して教室を飛び出した。
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