1231人が本棚に入れています
本棚に追加
「浮気したらぶっ殺すよ」
ぼんやりとする頭で言えば沖はクスリと笑った。...何その笑み。
「しねーし。つか奈緒眠いの?」
「...眠くない。てゆーかホントにしない?」
確認するように聞けば沖はコクリと頷いた。
「しねぇよ。」
子供をあやすみたいに言われて何だか安心した。
沖はどうしようもないぐらい馬鹿だし下半身ルーズだしドライだけど信じてやってもいいと思う。否、信じてみたい。
沖の腕の中があまりにも心地が良くて意識がはっきりしなくなってくる。嗚呼やっぱり眠いみたいだ。
だって今日は色んなコトがあって疲れた。美奈子さんの買い物に付き合って沖になじられて沖の家まで走って誤解を解いて沖とヤッて。疲れない方がおかしいだろう。
「沖...やっぱ俺眠い。」
「ん?」
もう全て身体の体重を沖に委ねて目を閉じた。沖には何を預けても平気な気がする。
沖が何かを言っているような気がしたけどどうせ、寝るならベッドで寝ろよ、とかだろうから耳を傾ける必要もない。
もう睡魔に勝てない。ドッと疲れがいっぺんに押し寄せる。眠いんだからしょうがない、と完全に意識を眠るコトに集中する。そして意識を手放したのだった。
俺が寝てる間も沖が頭を撫でてくれてるような気がして酷く心地が良かった。
最初のコメントを投稿しよう!