137人が本棚に入れています
本棚に追加
???視点
護衛をまいて俺の滞在するホテルから脱走していたら見知らぬ人とぶつかってしまった。
彼の顔は、周りの淡い光の所為であまり見えなかったけどなかなか綺麗な顔をしていた。
俺とぶつかったことで彼は、吹っ飛んだ訳だけど自分の身よりも抱えていたカメラを案じていた。
で、声をかけると、ハッとした感じで俺の顔を見つめてフリーズする。
俺の顔を見て動かなくなる人は珍しくないけど、その後の行動が珍しかった。
俺は日本語も話せるけどなんとなく英語で話しかけた。
でも英語が分からないのか、でも俺の顔から、心配されていることに気がついたらしくうなづいて、一礼してから速足で去って行った。
そう、まるで厄介ごとを避けるように。
俺の正体に気がついたのか、ただ急いでいたのか。
まぁ、前者の方が可能性が高いか。
だってこの国に入ってくる時、報道陣が殺到してたからテレビとかに流れてるだろうし。
うーん、でもやっぱり気になるなぁ。
この胸のざわめきはなんだろう?
調べてみるか。ああ、この可能性もないこともないか。
もしかして…
「俺の運命の印番?」
あの時、引き止めていれば良かったと後悔しながらホテルに戻った。
最初のコメントを投稿しよう!