第四夜 北野翁の悪夢

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スマホの記事には 「九恩寺市郊外絹の道。住宅で火事」 明治時代より昭和頃まで 九恩寺から港まで絹を運んでいた絹の道。 そこに面する古民家が12月18日夜未明出火しました。 火事は18日夕方より吹いていた強風に短時間で燃え上がり 近所に住む男性が燃える炎に気がつき119番通報するも民家は全焼しました。 なお住居の横にあった絹の道資料館分室にも延焼しました。 翌19日朝6時過ぎに鎮火しました。 九恩寺の絹産業についての資料は、近所の住民たちにより運び出されて焼失は免れました。 と書かれていて。 北野翁 「ああ あの日 わしは郊外の家じゃぁなくて息子の家に泊まりに行っておったが。。。。その後火事を知って我が家にすぐ戻った」 「そうだったんですね 目の当たりに火事を見ていたわけではないため 昔の記憶と結びつかなかったんですかね。。。。おそらく消火された古民家跡を見て  潜在意識にあった昔の蚕小屋の火事が連想され  黒い目の童の悪夢へ  そのトラウマが 夢遊病を引き起こしたんだと思います」 「あの童は焦げた蚕じゃったのか!! うむ その話が一番合理的のようじゃな 化け物の話なんぞよりは からからから(笑)」 北野翁 語部氏の説を 取り入れることにしたのか? 「まぁそう思えば 気晴らしにはなるかのぉ ありがとう語部くん」と言っては 「マスター 語部さんにジンフィズ一杯差し上げて」と注文を伝えました。 乾杯 チャリン  第四夜 北野翁の悪夢 完
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