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青年のフォルウは剣を持っていた。フルイアという洞窟に眠る竜を、死闘の末に倒し、その体内から得たドラゴラという鉱石を鍛えて作り上げた剣だった。
その剣を携えて、フォルウは簡素な鎧を着て、剣士の塔へ向かった。
剣士の塔には、多くの剣士が居た。剣士の塔に居る剣士たちは、皆、ドラグルを目指していた。
ドラグルとは、剣士の頂点であって、ドラグルより強い剣士は居ない。そんな存在だった。
剣士の塔は円柱の形をしていて、上へ上へ登っていけば良かった。その過程において、ほかの剣士と接触することは無く、剣士の塔には自らと試練である敵しか存在しない。
途中途中に傷薬などを補充する場所があり、基本的には自らが望む物を得られるようになっている。
剣士が死んだ場合に、誰に連絡を入れるのかを聞かれた。フルノウムという町に住む両親と、フルノウムに住むミカリアという女性に、連絡を入れるように頼んだ。また、死んだ剣士の死体は、剣士の塔で眠るそうだ。
そう、受付の女性から説明を受けた。女性はすてきな笑顔を見せて、フォルウは会釈をした。
それから、持ち物に過不足は無いが、事前の考慮に抜けがあるかもしれないた
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