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☽  店内が少し騒がしくなって目が覚めた。どうやら俺まで眠ってしまっていたようだ。そろそろ始発の電車も動き出しそうな時間だ。サヨコはまだぐっすりと眠っていた。起こすのが申し訳なかったけれど、眠るならちゃんと布団で眠ってほしいから、肩を揺すって声を掛ける。 「サヨコ、そろそろ帰ろうか」 「あれ……煌太」  寝起きで状況が把握できていないのか、ぼんやりと視線を彷徨わせている。隙だらけの表情が可愛くて、思わず引き寄せてキスをした。 「目、覚めた?」 「……覚めない。からもう一回」  立ち上がろうとした俺の襟首に腕を回して、サヨコが唇を押し当ててくる。困らせてやろうと思ったのに、こっちが惑わされる。 「……満足しました?」 「まだ足りない。けど、我慢する」 「そうしてもらえると助かる。また今度、たくさんしよ」  今まで会えなかった分をすぐにでも取り戻したい気持ちもある。だけど、これからずっと一緒にいられるのだから、焦らなくたっていい。ゆっくり、大事に進んでいきたい。 「サヨコ、愛してる。これからもずっと」 おしまい
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