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「俺、紫のこと好きだよ」 「……嘘つかないでよ」 「本当だって。紫のこと可愛いって思うし、そばにいてほしいって思ってる」  紫はココアを一口飲んでから、苦しそうな顔で俺を見る。 「だって、昔好きだった人のこと、まだ好きだって言ってたじゃない」 「たしかに忘れられてはいないけど。でも、今好きなのは紫だよ。これから一緒にいればもっと好きになれるだろうし、俺たちうまくやれると思うんだ」  紫の肩を掴んで、目を合わせると、必死な顔の俺が映っていた。 「紫は俺のこと好きじゃないの?」 「……好きよ」 「もう一回言って」 「煌太のことが好き」  俺はすごく嬉しくなって、紫にキスをした。今までで一番甘いキスだった。唇の隙間から漏れる息すら甘くて、俺はそれを全部逃したくないと思った。抱き合っている間も紫は何度も好きだって言ってくれたし、俺も何度も伝えた。誰かとこんなに深く繋がり合えたことはこれまでなかった気がする。俺は紫のことを絶対大事にしようって思ったんだ。
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