もうこれ以上、許さない

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そうやって1年半がすぎ。 死ぬほど会いたい気持ちが見せた、幻なのか夢なのか… 時間が巻き戻されたみたいに、出会ったあの日が再現される。 思わず目を疑って、だけど紛れもなく現実で。 大きく息を吸い込んだ月奈と一緒に、あの日の言葉を叫んだら… フライングしてしまったけど。 こっちを向いた、愛しくてたまらない姿に… 心が震えまくって、目頭が熱くなって。 あまりの嬉しさで、込み上げてた涙を笑い飛ばした。 * * * 思わず。 ストーカー疑惑の犯人、お前かーい! と途中で笑いそうになったものの。 「電話の事、ごめんね? あとお父さんの事も…」 「だからこっちがごめんだし! けど、こーやってまた出会えたし… マジでここを拠点にしてよかった〜」 「拠点だったのっ?」 「そう、もうここの(ぬし)になってたね」 その発言に吹き出すと。 風人は目を大きくして、胸を押さえた。 「うっわ、久々心臓を撃ち抜かれた… 毎日通ったのがガチで報われる」 「毎日通ってたのっ?」 「うん、クリーニング屋にも毎日通ってたじゃん」 「そーだけどっ、ここで会えるとは限らないんだし… 今回は奇跡的に会えたけど、ちょっとタイミングがズレただけでも会えないんだよっ?」 事実、去年はすれ違ってる。
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