もうこれ以上、許さない

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「うんだから、会えるまで通うつもりだったよ? 何年でも何十年でも」 「っ、なんでそこまで…」 「だって俺らは、絶対結ばれる運命だって信じてたから」 その言葉に、心がどうしようもなく燃え上がって… 前に言われたセリフが浮かんだ。 ー「結ばれない(そんな)運命なら、変えてやる」ー ほんとに変えてくれたんだ… ぐわりと涙が込み上げる。 運命を信じて、ここに通ってくれたから… ほんとにまた出会えたわけだし。 妊娠の捏造にも、最後まで屈しなかったわけだし。 それから1年半も経ってる事から… 玉城さんの事も、ほんとに説得出来たんだろう。 そこで、あれ?と気付く。 じゃあさっきの、俺らの子どものって… 胸が一気に騒めき始めたところで。 「だからさ… 今度こそ、破天荒に生きてみない?」 わけのわからない提案がされる… 「…なんの勧誘? ネットワークビジネスでも始めたの?」 「違うし! だから〜、前人未到の境地を切り開いてみないかなって」 あたしが言った意味、覚えてくれてたんだ! 「俺さ… 月奈といられたらそれだけで、最っ高に幸せだし。 だからそれ以上に、めちゃくちゃ幸せにしたいと思うし。つか絶対するし。 一生、命がけで守ってみせるし。 俺をそんな気持ちさせんのは、宇宙中で月奈だけなんだよ。
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