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この時、まだわたしは知る由もなかった。あの戦士との出会いが、わたしの運命を変える、わたしのたった一人の戦士になるということを。そして、その戦士の背中を追い続け、遥かな思いと共に、生きていくということを。
何故なら、わたしはいつかルーベルトの妻になり、二人の子を成し、そして共に義父を支えて、団を盛り立てると思い描いていたのだから。ルーベルト以上に誰も愛することもない。魔物でしかないわたしの、最初で最後の恋。わたしはこの恋と共に、フォー盗賊団という家族と、新しい人生を生きていくと信じて疑わなかったのだから。
第一章 神の子、魔物の子
おわり
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